地方創生において、デジタル活用の重要性は叫ばれて久しいですが、多くの自治体や地方企業が「サイトを作ったものの、その後どうしていいか分からない」という壁にぶつかっています。せっかく魅力的な資源や事業があっても、情報が届かず、活用されないまま放置されている——。そんな現状を打破するため、1,000件以上の支援実績を持つ株式会社GIGは、独自のCMS「LeadGrid」と伴走型支援を武器に、地方企業に寄り添ったデータ活用を推進しています。
今回は、同社代表取締役の岩上貴洋氏へのインタビューを通じ、地方企業がデジタルコミュニケーションで真に成果を出すための秘訣を探りました。

株式会社GIG 代表取締役 岩上貴洋氏
1.「活用されないサイト」という、地方・非IT企業が抱える根深い課題
GIGが創業以来、数多くのWebサイト制作・運用支援を行う中で直面してきたのは、「サイトを作った後に活用しきれない」という深刻な課題です。特に、地方企業や非IT企業においてこの傾向は顕著だといいます。
情報発信の重要性自体は理解されていても、社内にデジタル人材が不足しているため、サイトの更新や数値の改善、アクセス分析まで手が回らないケースが少なくありません。インタビュー中、岩上氏は「制作時には『導入事例を出したい』『コラムを更新したい』と意気込んでいても、いざ蓋を開けてみると、最後のプレスリリースが3年前で止まっている、といった事例は珍しくありません」と語ります。
こうした現状は、単なる情報の古さだけでなく、企業の信頼性や採用力、営業機会の損失にも直結しています。サイトを「単なる制作物」と捉えるのではなく、企業や自治体が「選ばれる理由」を伝え続けるための情報基盤として再定義すること——。これこそが、GIGが提唱するデジタルコミュニケーションの出発点です。
2.GIGが提供する一気通貫の支援体制
GIGの強みは、戦略設計から制作、運用、さらには採用広報やコンテンツ活用までを分断せず、一気通貫で支援する体制にあります。従来のWeb業界では、制作会社、分析会社、運用会社が別々であることも多く、意思決定から実行までのリードタイムが長くなることが課題でした。
「制作会社は制作に、マーケティング会社はマーケにフォーカスしがちですが、本来はこれらが連動しているべきです」と岩上氏は強調します。GIGでは、データ・制作・運用を同じ文脈でつなぐことで、この分断を解消しています。
ここでいう「データ活用」とは、単にアクセス数を集計するだけのレポーティングではありません。サイト上のアクセス状況やコンバージョン、コンテンツごとの閲覧傾向、問い合わせ導線の離脱ポイントなどを可視化し、それを次の具体的な施策に結びつける「意思決定のためのデータ活用」です。
例えば、採用領域においては応募数という表面的な数字だけでなく、スカウトの返信率や面談率、応募後の歩留まりまでを分析し、訴求内容や導線設計を改善していきます。データを分析して終わるのではなく、その結果を基に実際のサイト改修やコンテンツ改善、運用体制の見直しまで実行できることが、企業の成長を力強く後押しします。
3.実績が証明する、ニッチな領域こそ「はまれば伸びる」
GIGの支援によって生まれた成果は、多岐にわたります。
- サービスサイトの改善:リード獲得数が約3倍に向上。
- 採用サイト・広報の改善:エントリー数が4倍に増加。
- オウンドメディア運用:5ヶ月でPV(ページビュー)が9倍に成長。
特に印象的な事例として、岩上氏は埼玉と東京の間に位置する、従業員数約80名の中小企業、無臭元工業株式会社様のプロジェクトを挙げました。創業以来、消臭剤や水処理剤の製造販売で高い技術力を持ちながらも、以前はWebからの集客にはほとんど注力できていない状態でした。しかし、リニューアルを機にWeb活用を本格化させたところ、それまでウェブでの集客に懐疑的だった社内からも驚きの声が上がるほどの成果が出たといいます。
【成功事例:無臭元工業株式会社様】 「ウェブでそんなに取れるとは思っていなかった」という状態から、戦略的なリニューアルと運用で問い合わせを劇的に増やした成功モデルです。
事例記事:株式会社無臭元工業様の事例
「ニッチな事業ほど、正しく情報を発信すれば、それを必要としている人たちに確実に届きます」と岩上氏は語ります。この企業では、最終的に月に71件もの問い合わせを獲得するまでになりました。これは単なる数字の改善ではなく、営業担当者の代わりとしてウェブが機能し始めたことを意味しています。
特筆すべきは、同社が提供するノーコード型CMS「LeadGrid」の存在です。このツールは、更新性、SEO/AI検索対応、セキュリティ、そしてデザインの自由度を高い次元で両立させています。これにより、制作にかかる初期コストを抑えつつ、その分の予算を「ウェブ活用(流通)」のための施策に回すという、非常にコストパフォーマンスの高いプロジェクト設計が可能になります。

4.業種や規模を問わない、データ活用の「成功のカタチ」
GIGが手がけるプロジェクトは、スタートアップから大手企業まで幅広く、そのどれもが「データに基づいた改善」を軸にしています。地方自治体や企業が参考にすべき、具体的な成功事例をいくつか見てみましょう。
まず、JMS・ユナイテッド株式会社様の事例では、運用フェーズを徹底的に見据えたサイト構築を行いました。単に綺麗なサイトを作るのではなく、その後のマーケティング施策が打ちやすい基盤を整えることで、リード獲得(見込み顧客の獲得)の効率を飛躍的に高めています。
また、採用に課題を抱える地方企業にとって参考になるのが、株式会社タイミー様や株式会社TOKIUM様の事例です。企業の「らしさ」を可視化し、データに基づいてターゲットに届くコンテンツを配置することで、採用ブランディングを成功させています。
さらに、複雑な要件やステークホルダーが多いプロジェクトにおいても、GIGのディレクションとデータ活用は威力を発揮します。サンフロンティア不動産株式会社様や、独自のクリエイティブを重視する株式会社ワンメディア様の事例は、デジタルシフトを加速させたい組織にとって大きなヒントになるはずです。

5.地方創生と「選ばれ続ける情報発信基盤」の構築
地方創生という文脈において、GIGは「地域の企業や自治体が、地域にいながら選ばれ続けるための情報発信基盤を持てること」をミッションとしています。
地方では、都市部以上にデジタル人材の不足が深刻です。広報、採用、マーケティングの専任者が不在であることが多く、魅力的な事業内容があっても、それが外の世界に伝わっていないケースが非常に多いのが実情です。
GIGは、この課題を「仕組み」で解決しようとしています。
「せっかく作ったのなら、見てもらいたい。流通させたい」という岩上氏の言葉通り、GIGの支援は単発の施策ではなく、担当者が変わっても改善を続けられる「社内のナレッジ蓄積」を重視しています。また、岩上氏は「Webコンサルティングサービスのコンマルク」の立ち上げにも触れ、より深く経営やマーケティング戦略に踏み込んだ支援体制を整えていることを明かしました。
- コンマルク公式サイト:https://www.conmark.jp/
地方自治体や企業が、サイトを通じてその魅力や仕事の意義を正しく伝えられるようになれば、人材流出の抑制や採用競争力の向上、ひいては地域経済の活性化につながります。情報発信と信頼形成の基盤を整えることは、地方創生の揺るぎない土台となるのです。
おわりに:AI時代のデータ活用と未来像
急速に進化するAI技術について、岩上氏は冷静かつ戦略的な視点を持っています。「作る」こと自体の価値はAIによって相対的に低くなっていく一方で、データを活用した「運用」や「ディスカッション」の重要性は増していくと考えています。
今後は、Webサイトや採用活動のデータをより横断的に活用し、AIを用いた情報設計支援や検索環境の変化(SGE対策など)への対応を強化していく展望です。しかし、AIやデータはあくまで「誰に何を届けるべきか」を考え、組織の意思決定を支えるための道具に過ぎません。
GIGが目指す未来は、デジタル人材の多寡にかかわらず、どの地域の企業や自治体でも、自らの価値を正しく伝え、選ばれ続ける状態をつくれる世界です。都市部と地方の情報格差を埋め、挑戦する組織を増やしていく。その過程において、データは羅針盤のような役割を果たします。
「まずは何かしらを定量化し、目標値を置いてみる。そこからチームとしての共有が始まり、主体的な改善が動き出します」と、岩上氏はデータ活用の一歩を踏出せない方々へアドバイスを送ります。
【取材協力】株式会社GIG
「テクノロジーとクリエイティブで、セカイをより良くする」をミッションに掲げるデジタルコンサルティング・スタジオ。Webサイト制作やシステム開発、自社CMS「LeadGrid」の提供を通じ、1,000件以上のDX支援実績を保有。戦略立案から運用まで一気通貫で伴走し、企業の「選ばれる理由」を可視化する情報基盤づくりを推進。
企業サイト:https://giginc.co.jp/













4-485x273.png)





