2000年の創業以来、一貫して「地域活性化」をテーマに掲げ、地域情報プラットフォーム「まいぷれ」を展開する株式会社フューチャーリンクネットワーク 。同社が提供する地域情報特化型AIエージェント「まいぷれくん」は、人的リソースやITスキルが不足する地域事業者にどのような変化をもたらしているのか 。代表取締役の石井丈晴氏に、サービスに込められた想いとデータ活用の未来像をじっくりと語っていただきました 。

株式会社フューチャーリンクネットワーク 代表取締役 石井丈晴氏
1. 「多様性のマーケティング」で地域の個性を花開かせる
株式会社フューチャーリンクネットワークは、地域活性化を「多様性のマーケティング」と同義に捉えています 。インターネットの普及によって世の中の画一化が進む一方で、本来インターネットは多様性を花開かせるためのツールであるはずだという信念が、同社の事業の根底にあります 。
石井氏は、人口減少が避けられない中で、どこに行っても同じようなチェーン店ばかりが並ぶ画一的な社会は、文化の継承や経済、安全保障の観点からも決してハッピーな姿ではないと指摘します 。こうした危機感と、「自分の場所(My Place)」で「自分の楽しみ(My Pleasure)」を見つけてほしいという想いから、地域情報プラットフォーム「まいぷれ」は誕生しました 。
現在では、直営地域だけでなく、全国約150社のパートナー企業と共に、各地に根ざした運営体制を構築しています 。そのプラットフォームの新たな機能として昨年4月にリリースされたのが、地域事業者の情報発信をアシストするAIエージェントの「まいぷれくん」です。石井氏が数年前にシリコンバレーを訪れた際、AIの焦点がビジネスサイドの業務効率化に当たっているのを目の当たりにしたことが、開発の大きなヒントとなりました 。
▶ [動画で見る] まいぷれくんの基本機能から描いているビジョンまで、石井氏が幅広く解説
2. 「地域の一次情報」というクローズドデータの強み
「まいぷれくん」が既存の汎用的な生成AIと決定的に異なる点は、創業以来25年間にわたり蓄積してきた「地域のリアルな一次情報」というクローズドデータを学習させていることです 。同社では、全国各地に、必ずスタッフが直接現場に足を運んで店舗を取材することを徹底してきました 。
「よくあるITプロダクト提供事業者と決定的に違うのは、必ずスタッフが直接取材に行っている点です。共通のレギュレーションでクオリティの高い情報を集めているのは大きな強みです 」と石井氏は語ります。この「足で稼いだ」質の高い一次情報があるからこそ、ChatGPTのような汎用AIでは不可能な、より地域に密着した精度の高い提案が可能になります 。
具体的には、ITリテラシーに不安がある小規模事業者でも、チラシをアップロードしたり新メニューの写真を撮ったりするだけで、AIが過去のその店舗の文体やトーン&マナーを学習し、最適なPR文やインスタグラム用のハッシュタグを数分で生成します 。さらに直近のアップデートでは、SNSとの連携強化やメール文章作成支援など、より多機能かつスムーズな運用が可能になっています。これにより、文章作成に費やしていた多大な時間を削減し、事業者が本来向き合うべき経営課題や本業に集中できる環境を整えています 。
▶ [詳細] 機能アップデート:SNS連携やメール作成支援など、より使いやすく進化https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000381.000058260.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000376.000058260.html
3. 閲覧数が10倍に。AIが生み出した劇的な成果
「まいぷれくん」を導入した店舗では、すでに具体的な成果が現れています 。例えば、千葉県市原市のラーメン店「夕焼けラーメン」様では、ツール導入後に毎日投稿を実現した結果、ニュースのアクセス数が1ヶ月で44回から550回へと、約10倍に急増しました 。
▶ [動画] 夕焼けラーメン様が語る「まいぷれくん」活用術
さらに、AIが作成・提案した記事がきっかけで、人気YouTuberが来店。動画内で「まいぷれのニュースを見て来た」と言及されるなど、デジタル上の発信が実来店に直結する好循環を生んでいます。
▶ [動画] 有名YouTuberが来店!ニュース紹介シーン(2:28〜)
また、代替わりを控えた事業者では、AI活用による発信強化によって若い世代の新規客からの問い合わせが増加し、事業承継を見据えた顧客層の若返りにも成功しています 。
利用者からは「ChatGPTより使いやすい」「装飾やインスタ連携もスムーズ」といった声が寄せられており 、これまで特定の担当者に依存していた情報発信が、アルバイトスタッフでも質の高い文章を作成できる「脱・属人化」に繋がっています 。石井氏は「朝起きて閲覧数をチェックするのが楽しみになったという声に象徴されるように、販促活動が義務感から『楽しみ』へと変化していることが何よりの喜びです 」と語ります。
▶ [リリース] 利用店舗1,000店舗突破!導入店から寄せられたリアルな声を紹介https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000388.000058260.html
4. 「値段」ではない「価値」を可視化するデータ活用
石井氏は、地域の小規模店が大手チェーンに負けない情報発信を行うためには、クーポンや割引に頼らない差別化が必要だと強調します。同社は「クーポン全盛時代」であっても、あえてクーポンに頼らない方針を貫いてきました。
「ビールが500円安くなるという情報は、他で探せばいい。私たちは500円高くても選ばれる『その店の固有の価値』を浮き彫りにすることにこだわってきました」。
かつて石井氏が自ら営業をしていた際、あるイタリアンレストランで「トイレが非常に綺麗で男女別である」という点に着目して発信した事例がありました。店主は当初「なぜトイレなのか」と困惑していましたが、結果として「女子会でゆっくり過ごせる、トイレの綺麗な場所」を探していた層に深く刺さり、大きな集客と利益に繋がったといいます。何を魅力として発信すべきかという「目利き」のノウハウと、それを支える「データの蓄積」が組み合わさることで、広告予算の少ない店舗でも地域の多様な個性を守り続けることができる 。これこそが、同社が提唱する「データ活用×地方創生」の真髄です。
5. 地方創生の未来:「まいぷれくんと人間との共存」と「OEM展開」
今後の展望として、同社は「まいぷれくん」を単なる時短ツールから、周辺情報に基づいた能動的な経営提案ができるビジネスパートナーへと進化させる構想を描いています 。
さらに、自社で培ったAI技術やシステムを、全国の地域情報メディアに提供するOEMモデルの展開も本格化させています 。住民から厚い信頼を得ているローカルメディアの制作工程をAIで自動化する基盤を提供することで、地域メディアがデジタル時代に持続可能な成長を遂げる支援を行っていく予定です 。
おわりに:人間が介在するからこそ価値が生まれる、これからのデータ活用
最後に、データ活用に悩む企業や自治体の方々へのメッセージを伺うと、石井氏は「AIを使わなきゃやばい、という手段から入ると本質を見失う」と語ってくれました。
まずは「今、この地域では何が問題で、どんな可能性があるのか」という現状認識から逃げずに話し合うこと。AIは決して万能なスーパーマンではなく、人間が介在するプロセスの中でどのように伴走していくかが重要です。
「人間がそこにいる前提で、どう進化を遂げていくかが最適解だと思っています」。
株式会社フューチャーリンクネットワークが体現しているのは、先端技術を駆使しながらも、その中心には常に「人の温もり」と「地域のリアル」を置く姿勢です。人間とAIがワンチームになり、地域の一次情報をデータとして積み上げていく。その先にこそ、多様性が花開く豊かな地方創生の未来があるのだと、深く実感させられる取材となりました。
【取材協力】株式会社フューチャーリンクネットワーク
「地域活性化」をミッションに掲げ、地域情報プラットフォーム「まいぷれ」を全国で展開 。地域事業者向けのマーケティング支援や、自治体と連携した公共事業の受託など、官民共同での地域振興に取り組んでいます 。2025年には長年の知見とAI技術を融合させた「まいぷれくん」をリリースし、テクノロジーによる地域の課題解決を推進しています 。
運営パートナー数:149社(※2026年3月1日時点)
契約エリア数:894市区町村(※2026年3月1日時点)
まいぷれ利用店舗数:17,568店 (※2025年11月末時点)
企業HP:https://www.futurelink.co.jp/













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